あなたは、コピーライティングを行う上で「読者の感情を動かす文章が書けない」「何を書いていいのかわからない」という悩みを抱えているのではないだろうか。
「読者の感情を動かす」ことはとても重要である。
なぜなら、人は感情で動く生き物だからだ。
読者の感情を動かすテクニックとして、「GDTの法則」というものが存在する。
この法則をうまく活用して文章を書くことで読者が増え、売り上げや成約率が圧倒的に変わってくることだろう。
そこで今回は、GDTの法則とは何かということを中心に、実際の使い方や注意点などまとめて解説している。
この記事を読めば、GDTの法則の本当に必要な使い方がわかるので、ぜひ参考にしてほしい。
Contents
もくじ
1.GDTの法則とは
2.Goal(ゴール)人が求める3つの目標
3.Desire(デザイア)人が求める3つの欲望
4.Teaser(ティーザー)人が求める3つの本性
5.感情が動く強さの順番
6.読まれるためには
7.使う上での注意点
8.まとめ
GDTの法則とは
コピーライティング技術のひとつで、人の感情に訴えかける手法のこと。
この法則は世界的に有名なコピーライターである、マイケル・フォーティン氏によって生み出された。
同氏は他にも、セールコピーの文章モデルを正式に変化させた「QUESTフォーミュラ」、ベフィットの作成方法を公式化に成功した「FABフォーミュラ」、ユーザーに伝達しやすい文書を作るための「FORCEPS」など、コピーライティングに関わる法則をたくさん公開している。
人には3つの大きな欲求があり、さらにそれぞれ3つに分け合計9つで表している。(3×3ヘッドラインルールとも言われている)
GDTそれぞれの頭文字をとったものは以下の通り。
・G…Goal(ゴール):目標
・D…Desire(デザイア):欲望
・T…Teaser(ティーザー):本性
Goal(ゴール)
まずは、Goal(ゴール)人が求める3つの目標から解説していこう。
・Time(タイム):時間をかけたくない
・Effort(エフォート):努力をしたくない
・Money(マネー):お金をかけたくない
あなたも思い当たることがあるのではないだろうか。
例えば、ご自宅のポストに入っているダイレクトメールやチラシには、このような欲求をくすぐる文章が使われていることが多い。
人は楽をして自らの欲求を満たしたい生き物ということがいえる。
つまり、人の感情を動かすには「時間」「努力」「お金」がかからないという伝え方が効果的である。
【具体例】
Time(タイム):時間をかけたくない
1日30分、通勤時間などを有効活用。
わずか1ヶ月間教材を聞き流すだけで英語が習得できる。
Effort(エフォート):努力をしたくない
テレビを見ながら10分間、専用の器具を使うだけで3ヶ月後には健康的なスリムボディに。
当社調べで、ご利用者様の半数は10キロ以上の減量に成功しています。
Money(マネー):お金をかけたくない
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このようなキャッチコピーを見ると検討したくなる。
時間をかけずにスキルを習得でき、なるべく努力をせずに、通常よりも少額でほしいものが手にできるのであれば前向きに考えてみるはずだ。
Desire(デザイア)
次にDesire(デザイア)人が求める3つの欲望について。
・Greed(グリード):富や名誉がほしい
・Lust(ラスト):愛や性欲を満たした
・Comfort(コンフォート):苦痛や悩みを解消し、快適に過ごしたい
人は他者から認められ、自己承認欲求を満たしたい、また異性から大切にされ長く愛され続けたいと思うのだ。
そして、毎日ストレスなく快適に過ごせるとしたら…誰しもが持っている欲求といえるだろう。
【具体例】
Greed(グリード):富や名誉がほしい
ビジネスで成功をおさめ、年収1億円を得ている人の生活習慣とは。該当者100名に対して行った実態調査の結果はなんと〇〇だった。
Lust(ラスト):愛や性欲を満たした
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Comfort(コンフォート):苦痛や悩みを解消し、快適に過ごしたい
毎日満員電車に揺られ、出社するだけで疲弊してしまうかた向け。
在宅ワークでストレスフリーな働きかたとは。
オススメの働きかた10選をご紹介します。
人には多かれ少なかれ悩みがあり、それを解消したい、または欲望を満たしたいなどと思うのだ。
そういった人の欲望を刺激させることで読者をひき付けることが可能になる。
最後にTeaser(ティーザー)人が求める3つの本性について解説をしていこう。
・Scarcity(スケアルシティ):希少性に弱い
・Curiosty(キュリオシティ):好奇心や興味がある
・Controvertsy(コントロバシー):反社会性が気になる
人は「今だけ」「限定」のような希少性に弱いのだ。
身近なことで例えると、春になれば公園などで桜が咲き誇り、皆で集まりお花見をしたくなる。
桜は開花してから1〜2週間ほどで散ってしまうため今行くべきだ、とつい足を運びたくなることだろう。
また、反社会性のあるテーマや好奇心をくすぐられることがあると人は「もっと知りたい」と興味を持つのだ。
SNSなどでもこのような話題を見かける機会があるのではないだろうか。
【具体的】
Scarcity(スケアルシティ):希少性に弱い
前回わずか10分で完売となった、大人気商品に追加でご注文可能になりました。
ただし、先着10名様限定となっておりますので検討中のかたはお急ぎください。
Curiosty(キュリオシティ):好奇心や興味がある
1年先まで予約がとれないと話題の3つ星レストラン〇〇。SNSでバズった人気メニューのレシピを限定公開します。
Controvertsy(コントロバシー):反社会性が気になる
コンプライアンス的にテレビでは取り上げられない話題の〇〇。
今回は当ブログで具体的に取り上げますが、ここから先は心臓が強いかただけごらんください。
上記はより人の本能に近いために、感情に訴えかける力が強くなる。
また、動物としての本能的な部分なので、逆らうことが難しいという特色があり、あまり多用しすぎると信憑性にかけてしまうため、使い方には十分注意が必要だ。
感情が動く強さの順番
ここまでGDTの法則の全体像を解説してきた。
さらに覚えておいてほしいことがある。
それは、3つの大きな欲求には感情が動く強さの順番があるということだ。
Goal(目標)<Desire(欲望)<Teaser(本性)の順番になる。
人はできる限り努力を避け、時間とお金をかけずに目標を達成したいのだ。
しかし、富や名誉、愛や性欲を満たすためならば、時間とお金を使おうとする。
そして、反社会性をかきたてられる、希少性や好奇心をくすぐられることに弱いという点も覚えておいてほしい。
読まれるためには
たとえどんなによい文章を書いたとしても、読者に読んでもらえなければ意味がない。
この「NOT READ(読まない)」の壁を乗り越えるテクニックとしても、GDTの法則は有効的なのだ。
では、実際に使う場合、どの部分に書けばいいのだろうか。
結論は、GDTの要素をヘッドコピーとサブヘッドの部分に書くのが効果的だ。
※ヘッドコピーとは
セールスレターの冒頭にあたる部分のこと。
「セールスレターの9割はここで決まる」 といえるくらい重要な部分だ。
読者を惹きつけるようなヘッドコピーが書ければ、しっかりと最後まで読んでくれることだろう。
※サブヘッドとは
文章と文章の間にあたる見出し部分のこと。
サブヘッドは読者の興味をひくために作るもので、読まれる可能性が高いのでとても重要だ。
あなたが何らかのセールスレターを読み進めた時のことを思い返してみてほしい。
スクロールをした際に、縦長で小さい文字ばかり続くと、読むことに疲れてしまった…と思ったことはないだろうか。
こうなってしまうと読み飛ばしたり、読むこと自体をやめてしまったりする可能性がある。
このような対策の意味で、文字を大きく目立つような見出しにする必要がある。
使う上での注意点
このGDTの法則には注意点があり、誇大広告(うそ、おおげさ、まぎらわしい)のような書き方をしてしまうと読者から反感を買ってしまう恐れがある。
このようにならないためには「理由や根拠」を示すと良い。
理由や根拠を示すことで、メリットに対しての信憑性が増して、読者に安心感や納得感を与えられるだろう。
さきほど具体例で紹介した内容はイメージしやすいようにと、あくまでも参考例として公開している。
もしご自身で使う場合は上記内容に十分注意し、読者の視点にたった文章を書くようにしてほしい。
まとめ
読者の感情を動かすには、人の中にある9つの欲求を刺激することが効果的というのがGDTの法則。
「人は感情で意思決定し、理性で行動をする」
ここから読みとれるのは、感情が動かないと行動に移さないということだ。
ただし、先程も述べた通り、使いすぎると嘘っぽくなってしまうため、適度に使うことを忘れないでいただきたい。
こういった人の行動心理を知ることは、コピーライターとして必要なスキルとなる。
うまく活用できれば、読者の幸せに少しでも貢献できるはずなので、ぜひ練習して使えるようになってほしい。