数あるコピーライティング関連の書籍の中から何を選ぶか迷いますよね。
そこで今回「最強のコピーライティングバイブル」を実際に読んでみました。
要約とレビューを次の内容でしていきたいと思います。
- この本のコンセプト
- 監修者・著者の紹介
- どんな人にこの本を読んでもらいたいか
- 内容の要約
- まとめ
Contents
この本のコンセプト
この本は著者の横田氏が、読者の成功を願って「実践で使ってもらいたい」との目的で、名著3部作から重要なエッセンスを抽出した1冊です。
そしてマネしやすいよう、誰もが知っている国内有名企業の100個もの成功事例を載せています。
伝説の3部作を1冊に超訳!
この本の特徴はなんと言っても「黄金のクラシックシリーズ3部作」を1冊にまとめあげたという所にあります。
そのベースとなっている3部作というのが
- 「ザ・コピーライティング」ジョン・ケープルズ著(1932年)
- 「伝説のコピーライティング実践バイブル」ロバート・コリアー著(1937年)
- 「ザ・マーケティング【基本篇】」
- 「ザ・マーケティング【実践篇】」ボブ・ストーン+ロン・ジェイコブ著(1975年)
この計4冊。
イカれた編集者に立ち向かった、イカれたマーケッター
今もなお読み継がれている「神々によって記された書」、この伝説の3部作を1冊にするという事がどれほどの困難なのか。
監修者の神田昌典氏が「頭のイカれた提案」苦言を呈し、著者の横田伊佐男氏が要した期間なんと3年。
その結果
”歴史に残る日本初の名著”が完成してしまった・・・。
今後30年、70年、100年と読み継がれ、歴史に刻まれる価値がある書である。
と神田氏をうならせる完成度、それだけでも一読の価値があります。
読む時間を大幅短縮
黄金のクラシックシリーズ3部作を合計すると総ページ数が2000を超え、すべて読み込むとなるとかなりの時間と労力を要します。
この膨大な量の書籍から、横田氏の経験を活かし重要なエッセンスだけを抽出する事で10分の1の273ページ超に圧縮したのがこの「最強のコピーライティングバイブル」。
横田氏の軽快な語り口がとても読みやすい印象で、広告事例の写真も多い事からサクサクと読み進める事ができます。
頑張れば1日で読破できるでしょう。
監修者・著者の紹介
監修者と著者の2人は日本を代表するマーケッターです。
[監修者]神田昌典氏
株式会社ALMACREATIONS代表取締役。
コピーライティング、セールスレター、広告などの日本におけるマーケティング手法を編み出し確立した、日本一のマーケッターと呼ばれるすごい人物です。
日本最大級の読書会「リード・フォー・アクション」の発起人でもあります。
現代の広告文の礎となる「POSONAの法則」を生み出した事でも知られ、速読手法の「フォトリーディング」や、思考ツールの「マインドマップ」を日本に広めたのも神田氏です。
[著者]横田伊佐男氏
CRMダイレクト株式会社代表取締役。
訳6000商品のプロモーションを経験、大手企業100社超のコンサルティング経験を体系化し、2008年に独立。神田氏と並ぶ日本を代表するすごいマーケッターです。
「使えなきゃ意味がない」を信条に、使えて成果につながる戦略立案を徹底的にたたき込む日本唯一のプロフェッショナル・マーケティングコーチ。
「超訳力」を駆使したマーケティング講座は、様々な企業からの依頼が絶えず、これまでの受講者はのべ2万人を数えます。
どんな人にこの本を読んでもらいたいか
短い時間でサクサクと読めてしまうので、全ての人におすすめできます。
しかし、この本の特色上、すでにマーケティングやコピーライティングに精通している人には物足りなく感じる可能性があります。
コピーライティングを学び始めた人
初心者にも読みやすい文章になっているので、マーケティングやコピーライティング初心者には入門編としてまず手にとってほしい1冊です。
伝説の3部作が10分の1に圧縮されているとはいえ、特に重要な内容がピックアップされているので、短い時間で重要なポイントを学べます。
ビジネスパーソン
本書の内容には、誰が「ターゲット」で、どんな価値を届けるのかといった「提供価値」についての内容が含まれています。
日常業務に追われると、仕事をこなす事が目的になってしまい、自分の仕事が誰にどのような価値を届けているのかということを忘れがち。初心に立ち返り、マンネリ化している自分の業務にプラスアルファの価値を付け加えたいという方にはぜひ読んでもらいたいです。
人の注意の引き方と購入までの心の動かし方についても記載があるので、営業職や接客業をしているビジネスパーソンにもおすすめです。
内容の要約
本書では現場で使える3ステップをPart1~Part3にまとめられているので、その内容について解説いたします。
Part1 戦略を練る
「書くな!まず考えろ!」で始まるこの章では、「どう言うかより、何を言うか」のほうが重要であるという事が語られています。
いきなりコピーを書かないで、まずはしっかり戦略を練りましょうとういうことです。
なぜなら、戦略を立てないと売れなくなるから。
老若男女それぞれ価値観は大きく異なるので、その見極めが重要です。
そしてその戦略の公式として「ターゲット×提供価値」だけを覚えてほしいと述べられています。
つまり、誰に何を伝えるかを徹底的に考える事がマーケティングスキルであり、「ターゲット×提供価値」がズレると刺さるコピーを書けなくなります。
Part2 グイっと惹きつける
このグイっと引きつけるというのは「見出し」つまり「キャッチコピー」で惹きつけることがとても重要ということです。
キャッチコピーも見てもらえなかったら、ボディーコピーを読んでもらうことは不可能だからです。
良いキャッチコピーを書けるようになるには、実際に「うまくいった広告」「うまくいかなかった広告」をすべて検証し、成功の法則を抜き出すという大変なプロセスが必要です。
そこで、この章では大変な検証をしなくてもいいように「検証済35の型」を紹介しており、その型を徹底的にマネすればいいと述べられてます。
しかも、それぞれの型に具体例として日本の有名企業の事例とその解説が載っており、読者には至れり尽くせりの章となっています。
Part3 すぐ行動させる
最後のステップは、読み手に納得してもらってお金を引き出す事を目的とした、ボディコピーやセールスレターの書き方です。
最終的に買ってもらわなければ、これまでの努力は水の泡になってしまうので、真の筆力が試される領域です。
まずは相手の立場になって関心や動機を見極めることが必要ですが、これが難しい。
それを解決してくれる「セールスレターの6フレーム」について紹介されています。
セールスレターの書き出しは、はじめは読み手のペースに合わせて控えめに書き出さないといけない。しかし、丁寧すぎて堅い雰囲気になってしまうと書き手の思いが伝わらない。
そこで、文頭に入れるだけで読み手との距離を縮めてやわらかい雰囲気を演出してくれる、「魔法のフレーズ」について紹介されています。
まとめ
今回は「最強のコピーライティングバイブル」について紹介しました。
20年以上ダイレクトマーケティングに携わっている著者の横田氏が、その経験を元に3年という期間をかけて苦悩の末まとめあげたこの1冊。
理解しやすいように重要な部分のみを凝縮して、本を読むだけで自分の仕事に取り入れやすいように様々な工夫がされています。
まさに至れり尽くせりの1冊。
価値ある1冊ですので、読んだ事のない方は一度ぜひ手にとってみてください。